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活動報告

被災地を支援する

NPOパートナー協働事業

2011/06/30

地元住民もボランティアもみんな一緒に―協働パートナー紹介

昨日の活動報告から引き続き、宮城県大崎市に拠点を置き、石巻市などで支援活動を展開するNPO「オンザロード(東京都世田谷区)」とのパートナー協働事業についてお伝えいたします。 

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「一日でも参加できるボランティア」「ご飯の用意をしてくれるので助かる」「代表の高橋さんが好きで参加した。だから、どんな人が参加しているのか、なんとなく想像できた」

オンザロードの特徴は、ボランティアにとって居心地の良い拠点を作り上げた点にあります。上にあげたコメントは、数あるボランティア派遣団体の中でなぜオンザロードを選んだのか、という質問への返答です。アウトドア経験もなく、1週間のテント暮らしはハードルが高い、と考える人にとって、100人を超えるボランティアの食事を作る生活班を持ち、4月下旬から営業再開した温泉施設の横に拠点を構えるオンザロードは魅力的な組織だったようです。参加ボランティアの誕生日には、ケーキ付の誕生会も開催してくれるボランティアビレッジには、これまでに最大260人、平時でも130人近くのボランティアが滞在しています。

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(参加ボランティア用のご飯を作る生活班。料金を払えば、温かいご飯にありつけるし、隣接する温泉施設も使用できる)

リピーター率が高いのも、オンザロードの特徴です。被災地の現実を目の当たりにし、被災者と交流した結果、「日常生活に戻っても、被災地が気になってしょうがない」と再びボランティアに参加する方も多いようです。「むしろ私たちのほうが、現地の方々からパワーをもらっているような気がする」。ほかの派遣団体を渡り歩いてオンザロードにたどり着くボランティアもいるようです。理事長の高橋歩さんは「“パワー系はオンザロード”と石巻では知られているけど、草食系男子や普通の女の子でも、何か想いがある人は誰でも参加できるような組織にしたかった。そして、それは実現できたと思う」とこれまでの運営を振り返ります。

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(仮設住宅への引っ越し支援。短期間でも、力作業じゃなくても、だれでも参加できるメニューをボランティアに提供)

震災から3カ月が過ぎ、各家庭内のガレキや泥の撤去はだいぶ進みましたが、公共スペースである路地や側溝などの片づけはほとんど手付かずでした。「もっと地元の若い人やおじいちゃん・おばあちゃんにも参加してもらって、みんなで活動していきたい」(高橋さん)との理念のもと、オンザロードでは地域住民の方々と共同で、6月から側溝の掃除を企画。地域の方々と一緒に、というコンセプトで息の長い支援活動を展開する方針です。また、ボランティアビレッジのある大崎市田尻地区では、地元の農家さんからのお声掛けで、田植えの手伝いにも参加。交流の輪を広げています。6月26日には、主な活動場所であった石巻市渡波地区で「渡波元気祭」を開催。避難所である渡波小学校では、炊き出しとして屋台メニューがふるまわれ、街中から集められたガレキで作られたおみこしと山車が、市内を練り歩きました。(詳しくはオンザロードのブログへ

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(ボランティアだけでなく、地域住民も巻き込んでの溝そうじ)

「迅速な力仕事は、赤いビブスでおなじみのオンザロード」。石巻での認知度は確かなものになっています。地域からの信頼があってこそ、泥撤去から、仮設住宅への引っ越し支援まで、日々変わりゆくニーズに応えることができる。その自信を胸に一生懸命活動し、疲れ果てたら仲間のもとに帰っていく。ボランティア自身が成長する機会を得ることができる場所でもあります。Civic Forceでは協働パートナーとして、居心地の良いボランティア拠点づくりを支援しています。