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活動報告

被災地を支援する

大型カーフェリー就航事業

2011/04/28

4月27日(水)「私たちにとっての国道」が戻ってきた-待望のカーフェリー就航!

Civic Forceが仲介し、就航を実現するために必要な初期費用や燃料代を負担することで実現した大型カーフェリーが、4/27に気仙沼-大島間に就航しました。

東北地方最大級の有人離島である気仙沼・大島には3,000人をこえる方が生活しています。

地図.jpg

離島にとって海路は、生命線です。しかし津波の影響で、震災前に活躍していた7隻のフェリーや旅客船が全滅し、震災後は一時孤立状態になりました。

小型の旅客船と貨物船が限定的に運航していましたが、時間帯が限定的であるうえ、復旧・復興に必要な重機や車両、支援物資を積んだ大型トラックの行き来ができませんでした。そのため物資が不足し、インフラ整備も進んでいませんでした。航路を管理している大島汽船も、「フェリーなくして島の復興なし」と強い意志で航路回復を目指していました。

 Civic Forceでも大島の復旧に向けた支援ニーズを調査している中で、生命線の復活が復旧・復興にむけて最優先課題であると認識しました。その日中に廃航になり売却が決まっていた広島の代替船を特定し、関係者間で調整した結果、話がまとまりました。一方で大島汽船にとって、自社が所有する全船が壊滅的な被害にあいつつ、早期に再就航させる責務を果たすためには、外部からの資金提供が大きな後押しになりました。

その結果、震災前に就航していた規模よりやや大きいサイズのカーフェリーを探し始めてから3週間で就航できたのは、Civic Forceの寄付者の皆さんの力であり、江田島市や広島県、大島汽船など、関係各位の大変なご尽力で実現しました。

4/27から1日8便運航しています。フェリーには、船体を無償リースしてくれた広島県江田島市からの応援メッセージ「がんばろう気仙沼 がんばろう大島」が掲げられています。

がんばろう気仙沼.jpg

 震災後50日ぶりのカーフェリーの運航に、大島の方々からは「待ちにまっていました、この船がないと大島はどうにもならないから」、「うちのお年寄りを病院に車に乗せて連れていくことができる」、「津波で流されてしまった大きなものを車で買い物にいける」といった声がありました。5月末まではCivic Forceから燃料代も負担したことにより、自動車運賃を半額にし、地元の皆さんの活発な行き来を応援しています。

 同時にCivic Forceでも数日前から物資を毎日お届けしていますが、その度に気仙沼港で積み下ろし、小型の貨物専用船に積み替えて輸送していました。4/27からは4トントラックそのままカーフェリーで大島まで行けるようになりました。

降りてくるトラック.jpg

 大島は島民の生活実態や物資ニーズをきめ細かく把握・管理できています。島の災害対策本部から細かく必要物資のリストと個数を教えていただき、それを配送すると、本部から各世帯に配布することができています。物資は現在必要なものと、今後の余震等を念頭にした備蓄品の要請を受け、対応しています。

 このカーフェリーの就航の様子については、地元の方々の声とともに動画でご覧いただけます。

http://www.youtube.com/watch?v=c53YmO8eiGY&feature=channel_video_title

 大島で、津波により倒れながらも力強く咲く桜の木を見かけました。満開に咲くこの桜の姿に地元の方々や私たちも足を止め、復旧・復興に向けて元気や勇気を与えてくれます。

倒れてる桜.jpg