災害支援のプロフェッショナル Civic Force(シビックフォース)

HOME ニュース 被災地を支援する 【熊本地震】地域主体の復興に向けてー「パートナー協働事業」進行中

ニュース

被災地を支援する

2016/07/29

【熊本地震】地域主体の復興に向けてー「パートナー協働事業」進行中

Civic Forceは地域の復旧・復興をサポートするため、2016年6月から「NPOパートナー協働事業」を開始しています。この事業は、平時よりCivic Forceのパートナー団体として災害時に専門性を発揮する団体や被災地で活動する団体などとともに、緊急支援では行き届かなかったニーズに広く対応する仕組みです。各団体の経営体制や事業内容を精査した上で資金提供し、毎月の報告を受けるほか、中間のモニタリングおよび終了時評価をします。

東日本大震災をきっかけに生まれたこの仕組みを熊本の復旧・復興に役立てるため、第1期では3団体とのプロジェクトが進行中です。

 

13254188_1175649612454873_6422927502205836224_n.jpg

◆避難所支援

被災地NGO恊働センター

阪神・淡路大震災をきっかけに生まれた被災地NGO恊働センターは、これまで国内の様々な災害に対応し、全国に幅広いネットワークを持つNPO。いち早く被災地に駆けつけ、中長期的な復興を見据えた支援に定評があります。

今回の熊本地震では、支援団体やボランティアが入りにくい地理的条件や社会福祉協議会の体制が脆弱なことなどから、西原村を拠点に活動を開始。西原村の災害ボランティアセンターや農業復興ボランティアセンター、地元の有志団体などとともに、家の片付けなどを行うボランティア活動の拠点づくりを進めています。また、避難所での足湯ボランティアの活動も行っています。

Civic ForceのNPOパートナー協働事業では、運営にかかる経費やスタッフの交通費・人件費など金銭面をサポート。全国の企業やボランティア団体などとのネットワークを生かした物資支援なども同時並行で行い、住民の声を拾いながらきめ細やかな復旧支援を続ける被災地NGO恊働センターをサポートしています。

 

◆子ども・女性支援

熊本こども・女性支援ネット    

 今も1万人近くが避難生活を続ける熊本県では、地震の恐怖や長引く避難生活からストレスを抱える人が増えています。特に子どもたちは、いつも通っていた学校や場所に行けなくなってしまったり、イライラする親の顔を伺ってしまうなど、様々な不安の中での生活を余儀なくされています。

 そこで、地震が発生する以前から、熊本で子どもや子育てに特化した支援活動を展開してきた複数のグループがネットワークをつくり、「熊本こども・女性支援ネット」を結成。子育て中の母親の相談を受け付ける団体や心のケアを専門とする組織など様々な取り組みを続ける支援者が、互いに情報交換する「連絡会」をつくるとともに、各団体の実施プログラムの成果や失敗を検証するための場づくりを進めている。また、それぞれが抱える課題を解決するための意見交換会やシンポジウムなどを実施するための準備委員会を設置していく予定です。

NPOパートナー協働事業では、「熊本こども・女性支援ネット」熊本での辛い体験をこれからの人生を生きる力にしようと奮闘する方々を支えていきます。

 

 

13419262_1018357431551507_8611754223987100369_n.jpgまちづくり

通潤橋応援プロジェクトチーム     

熊本県上益城郡山都町にある国の重要文化財・石造単アーチ橋「通潤橋」は、町の重要なシンボルです。現役の農業用水としても活用されてきたこの橋は、農業を営む町の人々の生活を支えてきましたが、地震の影響で水を通す石管の接合部が破損。放水できなくなり、町の農業や経済に打撃を与えています。修復のためには膨大な費用と時間がかかりますが、その間にも町を離れたり農業をやめてしまう人がいるなど、以前から課題となっていた過疎化に追い打ちをかけています。

こうした中、地元の若手農業従事者が集まり「通潤橋応援プロジェクトチーム」を発足。チームは、地域の結束力を高めるとともに、被災状況を広く知ってもらうことで修復のための支援を集めようと、6月にPRイベント「お田植祭」を実施しました。

NPOパートナー協働事業では、こうしたイベントや援農ボランティアのマッチングにかかる経費・人件費などをサポートするほか、通潤橋やチームの存在を知ってもらうための広報活動の支援も行います。

西日本新聞に掲載されました→ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/257339