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活動報告

被災地を支援する

NPOパートナー協働事業

2011/08/29

人と人とのネットワークを活用して―協働パートナー紹介

前回の活動報から引き続き、福島からの自主避難者をサポートしているNPO「生活クラブやまがた」の活動を紹介します。

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Civic Forceがパートナー協働事業を通して連携して山形県米沢市で福島からの自主避難者の生活支援を行う生活クラブやまがたとは、どのような組織なのでしょうか。

生活クラブやまがたが所属する生活クラブ連合会とは、北は北海道から南は兵庫県までの21都道府県で活動する33生協の事業連合組織です。生活クラブでは原則として「安全・健康・環境」を掲げ、素材の素性が確かなものを共同購入するように努めており、遺伝子組換え反対、六ヶ所再処理工場阻止、ダイオキシン汚染調査、環境ホルモン対策など、食の安全や生活の安全を守るための社会運動を展開しています。

生活クラブやまがたでは、震災直後から生活クラブのネットワークを駆使して、食料や生活支援物資を岩手や宮城、福島の被災地に送りました。隣県という立地から新幹線での移動中で被災した井上理事長(当時)の元には、神戸市の被災地NGO恊働センターなど各方面から、人材や物資の支援の申し出の連絡が入りました。井上さんは「95年の阪神淡路大震災で知り合った仲間たちが駆けつけてくれた」と振り返ります。その中には阪神淡路大震災の復興支援で、100人強のボランティアを山形で組織、派遣したネットワーク「ボランティア山形」事務局長の新関寧さんも含まれます。

生活クラブやまが井上さん.jpg

(生活クラブやまがた 井上さん)

井上さんの周囲に災害支援の経験者が集まる一方で、行政にはボランティアに行きたいという市民からの問い合わせが想定以上に集まりました。災害支援の経験者たちが集結した生活クラブやまがたとが協力して活動を展開できるように、市の災害対策本部なども協議し、立正佼成会、JC、社協らと連携組織「ボランティア米沢」を3月19日に発足させました。

現在は、福島県南相馬市や郡山市などで避難せずに自宅に残る方や福島県内の仮設住宅に向けて、炊き出しなどの支援活動を行うNPO「ハートネットふくしま」に対して、食材や水の提供を続けています。また米沢市に自主避難してきた方を対象に、家電や食器などの生活物資を集めて提供しています。7月に開催した避難者を対象とした10円バザーに出品した物資は、生協のチラシを使って組合員に呼びかけました。8月末にももう一度10円バザーを開催する予定です。

生活クラブやまがたでは、運営に参画する被災地NGO恊働センターのスタッフが先導し、米沢市内に避難する方を対象に、足湯サービスと被災者自立支援事業の「まけないぞう」作りを展開しています。「まけないぞう」作りには、人が集まる場所が必要です。生活クラブやまがたでは週に一度、自主避難の方々が集まれるお茶会を開いています。

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(まけないぞう作りの様子)

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(完成したまけないぞう)

次回は、ボランティア米沢が展開するお茶会を通じて、人が集まる場所づくりの重要性をお伝えします。