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活動報告

被災地を支援する

夢を応援プロジェクト

2015/08/17

【夢を応援プロジェクト】父に見せたかった全国大会出場―奨学生からのメッセージ⑥

P1010270.JPG東日本大震災で被災した岩手・宮城・福島3県の学生を、奨学生とサポートプログラムで支援する「夢を応援プロジェクト」。奨学生の皆さんが2014年度を振り返り、「学んだこと」、「力を入れたこと」、「今伝えたいこと」などをテーマに課題作文を書いてもらいました。ここに、その一部を紹介します。

今回のテーマは、「この1年間で最も印象に残っている出来事」。部活動での活躍や移り変わる故郷の景色、夢への第1歩など奨学生の思いを感じ取ることができます。(※学年の記載は2015年3月時点)

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世界新記録で優勝!―大学4年生/女性/宮城県出身・在住

所属する陸上競技部のキャプテンにとして、東北地区大会で入賞、自身が持つパラ陸上の日本記録塗り替えることが出来ました。また、2014年10月に行われたインチョンアジアパラ競技大会に陸上競技の砲丸投げ、円盤投げ、やり投げに日本代表として出場しました。砲丸投げにおいて世界新記録で優勝しました。円盤投げでも大会新記録で優勝し、2枚の金メダルを持ち帰ることができました。残りの大学生活も文武両道で、素晴らしい社会人になるために精進したいと思います。

女川駅の完成―専修学校2年生/女性/宮城県出身・在住

一番印象に残った出来事は、JR石巻線の女川駅が完成したことです。東日本大震災で女川町は町全体が津波の被害を受けました。当時高校2年生だった私は駅から自宅に向かう途中で地震に遭いました。津波から避難する際に駅があった方に目を向けると、そこは真っ黒い海になっていました。2015年3月に女川駅は再開しました。女川駅が再開し、たくさんの方々に女川に訪れてもらえる架け橋になれると思います。

父に見せたかった全国大会出場―大学1年生/女性/宮城県出身

私が高校生活で一番頑張ったことは陸上競技です。父の勧めで始め、休みの日は大会や練習を見に来てくれるなど、二人三脚で全国大会出場を目指していました。しかし東日本大震災で父が亡くなりました。とても悲しかったですが、その後も練習に励み、4×100mリレーと4×400mリレーでインターハイの切符をつかむことができました。父との目標を達成できたという思いで、本当に嬉しかったです。インターハイの舞台で走ったときの景色は、今でも忘れられません。

伝えることができたお礼―大学2年生/女性/宮城県出身

今年1年間で印象深かった出来事は、インドネシアの震災シンポジウムに参加したことです。宮城県気仙沼市は漁業が盛んな地域であり、震災前からインドネシアやフィリピンからの働き手を見てきました。インドネシアと気仙沼の繋がりは深く、震災後はインドネシア大統領が気仙沼を訪問してくださったり、寄付金を送ってくれたりと親交がとても深いです。今回のシンポジウムでその時のお礼を伝えることができて本当によかったと思います。

伝統芸能「鹿子躍」を世界に発信!―大学1年生/男性/宮城県出身

昨夏の伝統芸能の公演「行山流水戸辺鹿子躍」に携わりました。3.11の津波被害によって一度は活動の継続が困難でしたが、全国からの温かいご支援を賜り、復活することができました。これを機に、今後も鹿子躍の継承に携わりたいと考えています。南三陸町の復興に携わりながら、鹿子躍を世界に向けて発信する活動を行うのが将来の夢です。