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2014/10/13

【アジアパシフィック アライアンス】マヨン火山避難者支援、5000世帯に支援物資配布へ

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フィリピンのルソン島南東部、ビーコル地方アルバイ州レガスピ市のマヨン火山(標高2,463メートル)。日本の富士山のように美しい山の形状から、フィリピン国内の観光名所としても知られています。そのマヨン火山が9月15日より噴火の兆候が強くなってきたとして、フィリピン火山地質学研究所(Phivolcs)は、危険度を示す警報を「レベル3」(5段階)に引き上げました。これに伴い、火口から半径8キロ圏内の住民に避難命令が出され、これまでに1万2,857世帯、5万5,567人(10月8日現在)が小学校など48の避難所に避難しています。

Civic Forceのパートナー団体CDRC(Citizens’Disaster Response Center)は、ビーコル地方を拠点に活動する地域支部のTABI(Tarabang para sa Bicol, Inc.)と協働し、避難者のニーズ調査を実施。アジアパシフィックアライアンス(以下、A-PAD)の資金を活用し、5000世帯に支援物資の配布を決定しました。

Civic Forceは、A-PADの一員として日本人スタッフを現地に派遣し、CDRC、TABIとともに支援物資を配布しています。支援物資の輸送には地元行政の協力により、無償でトラックを手配して物資を搬送したほか、避難者をはじめ多くのボランティアが支援物資の仕分け、配布作業に協力しています。支援物資は1世帯につき、ムング豆1キロ、乾燥魚1キロ、調理油1リットル、イワシの缶詰12缶、衛生用品(生理用ナプキン、歯ブラシ、歯磨き粉、洗剤、石鹸)。10月8日より3日間で約2000世帯の避難者に支援物資を配布しました。

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一方、現地報道によると、マヨン火山の噴火の兆候が強まり、今後数週間以内に噴火すると見られています。A-PADでは引き続きCDRC、TABIと協働し、マヨン火山、避難者の情報を集めるとともに、避難者支援を継続していきます。

 

 

 

 

 

 

 

以下、避難している方々からメッセージです。

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「早く元の生活に戻りたい」

ジェロニモ・オクタヴォさん(66) 

9月16日から避難生活を送っています。政府からの避難命令を受け、軍用車や政府の車でこの学校へと移動しました。小さな教室を約30家族で共有しているため、子ども達は風邪をひいたり、体調を崩す方も多くいます。また調理スペースも限られているため、危険区域内の自宅に戻って料理をする方もいます。避難者は早くもとの生活に戻りたいと願っています。

 

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「過去最長の避難所生活」

パーラ・ソラノさん(59) 

避難所では水、薬、食料が十分ではありません。避難者の85%は農業を営んでおり、現在収入を絶たれた状況が続いています。政府からお米の支援は時々ありますが、家族の人数が多い私たちにとって十分な量ではありません。時には危険を承知の上で自宅に帰ることもあります。政府から危険区域内の立ち入りを禁止されていますが、生活していくためには必要なのです。これまでにもマヨン火山のほか、台風や大雨の影響により避難所で生活したことはありますが、これほど長期にわたる避難生活は初めてです。